世界的音楽家とコラボ!大きなステップアップに

2023年、画家になって4年ほどして、マーシーさんに大きな仕事が舞い込む。高知信用金庫から、創立100周年の記念パーティーを締めくくるエンドロールの映像を依頼されたのだ。大きなスクリーンに流れる重要な映像だけにプレッシャーもあったが、期待に応えることができた。

さらに、高知信用金庫が主催するイベントがきっかけとなり、世界的なビートボクサーSO-SOさんのミュージックビデオのアニメーションを手がけることになる。

ビートボクサーとは、口だけで音楽を表現するアーティスト。SO-SOさんは口から出す音をその場で多重録音し、巧みに音を重ねて音楽を生み出すことを得意としていて、世界チャンピオンに輝いたこともある。

マーシーさんは、曲のイメージに合わせて実に3万枚にものぼる絵をひたすら描き続け、アニメーション編集まで、たった1人で完成させた。

マーシーさん
「抽象的で、かつクリエイティブな映像、アナログのような筆のタッチで、音と映像の調和を表現しました」

ミュージックビデオの原画

マーシーさん
「一度、SO-SOさんのライブ映像(ライブのバックで流す動画)を担当させていただいたことがきっかけですが、憧れていた方だったので本当にうれしかった。編集も誰かに教わったこともなくて“我流”ですが、SO-SOさんも『すごい』って言ってくれて」

マーシーさんの感性が創り出す、独特の世界観。アニメーションを手掛けたことで、また活動の場が広がっていった。

そんなマーシーさんには、もう一つの“顔”がある。