「授業中はNG」生徒がルール作り
ますます便利になっているハンディファンですが、「学校での使用」はどうなっているのか?

大阪の「堺市立三国丘中学校」を覗いてみると、休み時間にハンディファンで涼む生徒がそこかしこに。
そして、教室の掲示板にあったのが「ハンディファンの使用ルール」です。
▼登下校はOK、授業中はカバンに入れる
▼故障や紛失時のトラブル防止のため、貸し借り禁止
▼校内のコンセントでの充電禁止
▼光るものやミストが出るものはNG など

このルールを守ることを条件に、2024年からハンディファンの使用がOKになったのだといいます。
きっかけを作ったのは、3年生の古田沙衣さん。

教室にエアコンはあるものの、校舎の老朽化で効きが悪く、生徒にアンケートをとったところ「使いたいという声が8割を超えた」とのこと。多くの生徒が“暑すぎる…”と感じていたのです。
古田さん:
「若い女性の先生は『めっちゃいいじゃん、使用しよう』という感じだったけど、男性の先生からは『本当にいるかなぁ』みたいな」
そこで古田さんは自ら要望書を作成し提出。先生や生徒会と2か月間話し合ってルールを作り使用が許可されたのです。
ハンディファンが使えるようになり生徒たちからはー

「朝来たばかりの時、エアコンが効いていない時とか必要」
「体育終わりの汗かいたときとか、休み時間に遊んだ後に汗を乾かして切り替えて授業にスムーズに入れる」
「水泳の授業の後に髪を乾かしたりすると乾くのが早くなる」
そして、ハンディファンルールについて学校はー
『堺市立三国丘中学校』生徒会担当・大津龍二先生:
「今年度の生徒の使い方。ルールやマナーをしっかり守ることが来年度につながっていくと思っている」
「授業に必要ない」と禁止も
一方、ハンディファンの使用を禁止してる学校もあります。
「中学は禁止というルールがあった」(高1女子)
「中学校ではダメ。なんとなく暗黙の了解みたいな」(19歳女性・学生)
なぜダメなのか?
校内での使用を禁止している『京華女子中学・高等学校』(東京・文京区)に聞いてみると、「エアコンの整備が整っているので個人で使用する必要はないと考え禁止にしている」とのこと。
文部科学省の調査(令和6年)によると、公立の学校でも普通教室は99.1%がエアコン設置済み。そのためハンディファンは必要ないという意見も根強いのです。

さらに…
『京華女子中学・高等学校』生活指導主任・佐藤達也先生:
「ハンディファンの“騒音”ということも含めると、小さな音も気にかける生徒もいる。学びの場で必要ないものは利用禁止にしている」
あくまで“学習に集中できる空間作り”を重視。
対応が分かれる、学校の中でのハンディファン。あなたは、あり?なし?
(THE TIME,2025年7月15日放送より)