最短で2年後にメジャー指名対象へ
ハワイ大は、昨季のドラフトで2人が選ばれた。4年制大学に通う選手は21歳からドラフトの指名対象となる。武元も、2025年には指名対象となるため、それまでにハワイ大で活躍することが求められていた。(※注 そして、25年に指名されたのだ。)
「上位でドラフトに指名されるためには、まだまだ実力が足りない。メジャーで一流の選手になることが自分の目標。挑戦できると自信がついたときにチャレンジしたい」
招待選手は全員がドラフト候補 初挑戦の大舞台で残した最高の結果
そして2024年、20歳になった武元は、米サマーリーグの最高峰・ケープコッドリーグに参加した。多くのメジャーリーガーが輩出してきた同リーグ。招待される選手は全選手がメジャーのドラフト候補。
6月から8月中旬にかけて行われたリーグに、大学1年生の武元は、招待選手として参加した。9試合に登板し、3勝1敗で防御率0.71。25回1/3で23個の三振を奪う大活躍をみせ、リーグ最優秀投手に選ばれた。これは、ドラフトへ向けて良いアピールとなった。
「いろんな人の支えがあって、自分が日本にいた時に想像していたよりもはるか上の舞台でプレーすることができました。メジャーのスカウトも数多くいる中で、米大学1年時に最高峰のリーグで結果を出せたのは自信になりました」
高校時代の最速は151キロだったが、渡米して約1年半で球速は3キロアップの154キロに成長。平均球速も約148キロだったが、今は約150キロに上がったという。
さらに、高校時代の映像を見比べるとコントロールも格段に良くなっていて、同リーグで三振の山を築いた。着実にレベルアップしている武元だが、その裏には渡米後のある意識の変化があった。