中国政府は先週、日本産牛肉の輸入再開の前提となる協定を発効しました。これを受け、鹿児島県内の畜産農家からは期待の声があがっています。

南九州市で14日に開かれた牛肉の販売会。出品されたのは鹿児島県産の黒毛和牛90頭分で、生産者や卸売業者などおよそ300人が集まりました。

2001年、日本でBSE=いわゆる狂牛病が発生して以降、中国は日本産牛肉の輸入を停止していましたが、中国政府は今月11日、輸入再開の前提となる協定を発効しました。

中国への輸出再開への動きに、畜産農家からは…

(曽於市の畜産農家)「すごく期待している。良さが伝わったら売れるんじゃないかと思う」

(伊佐市の畜産農家)「いい牛をつくって、いい値段で買ってもらいたい。期待している」

県の2023年度の農林水産物の輸出額はおよそ367億円で、このうち4割近くの140億円ほどが牛肉です。現在の主要輸出国はアメリカですが、トランプ関税などの影響で、アメリカ国内での消費が維持されるのか不安要素もあります。

中国への輸出が24年ぶりに再開される動きに、JA鹿児島県経済連の柚木弘文会長も期待を寄せています。

(JA鹿児島県経済連 柚木弘文会長)「今、主に米国向けの輸出をしているが、トランプ関税の問題があるので、(中国は)非常に大きなマーケットで期待したい」

県経済連は今後、食肉工場における衛生基準をクリアするなど、中国への輸出認定を進めていきたいとしています。