日本に外国人が増えたのは「富裕層の移住?」
このテーマが注目される背景には、私たちの身の回りで、外国人の姿を見かける機会が増えたこともあるでしょう。インバウンドは、基本的には右肩上がり傾向で、2024年は3600万人超え。国が「観光立国」を掲げていることもあり、今後もさらに増加する可能性があります。在留外国人も増えており、2024年末には過去最高の約377万人に達しました。日本の人口のおよそ3%にあたり、在留外国人の約4分の1にあたる87万人が中国人です。
中国人が増加した理由の一つは、富裕層の海外移住先として日本に注目が集まっているためと言われます。東京財団の柯隆首席研究員によりますと、以前はアメリカやカナダ、オーストラリアが人気の移住先でしたが、日本が注目されたのは、ビザ取得のハードルの低さにあります。投資家・経営者にかかわるビザで比較すると、アメリカなら7.4億円、カナダでは2億円以上の資産が必要ですが、日本の「経営管理ビザ」は、500万円以上の出資と事業計画書の書類提出などで取得が可能ということです。他国に比べて面接がないなど手続きも比較的容易で、移住しやすい環境となっているそうです。