最近、ロングブーツやミニスカート、ルーズソックスといった“ギャル系ファッション”を身に着けた人をよく見かけませんか?「ギャル文化」が令和の時代に復活の兆しを見せています。今回、“ギャルの聖地”や“伝説のカリスマ店員”を取材。平成とは異なる新しい令和のギャル像が見えてきました。

“平成ギャル”ファッションが令和の時代に

 令和4年の春。取材班は“令和のギャル”を探しに街へ。

 (記者リポート)
 「ロングブーツですね、足出してますね。ギャルじゃないですか」
 「こちらの女性もロングブーツですね」

 かつての“アムラー”のようなロングブーツが流行しているようです。
 ところが…

 (20代)
 「めっちゃ倖田來未とかはカラオケで歌います。(Qギャルという自覚は?)ないです」
 「(Qお姉さんはギャルですか?)ギャルじゃないです」
 「(Qお姉さん方はギャルじゃない?)ギャルじゃないです。ギャルに見えますか?」

その後もギャル風の女性に声を掛け続けましたが、自分自身がギャルだと自覚している人はほとんどいませんでした。

それならばと、取材班は“ギャルの聖地”と呼ばれた東京・渋谷の「SHIBUYA109」へ向かいました。

(EGOIST 安丸未来さん)
 「(Qこういうのがここ最近再ブーム来ているなと…どうですか?)2000年代に流行していたファッション、また流行りが戻ってきているのかなって。芸能人で言うと安室奈美恵さんだったり、プリーツスカートにニーハイブーツの合わせがトレンド」

さらに別のショップでも…。

 (SPINNSプレス 弓削七星さん)
 「(Qへそ出しですよね)へそ出しに、ちょっと懐かしさのあるラインストーンのベルトを着けています」

へそ出し・ミニ丈・厚底ロングブーツ・ルーズソックス、平成ギャルを彷彿とさせるファッションが復活を遂げていることは間違いなさそうです。

伝説のカリスマ店員を直撃取材


遡ること20数年、当時はまさに“ギャルの時代”でした。

 (ガングロギャル)
 「真っ黒になる、もっと真っ黒」

渋谷センター街をアムラーたちが行き交い、開店前の「SHIBUYA109」には人だかりができていました。

 (リポート)
 「いまオープンになります。109全店のオープンとなりました。とにかくみんな、荷物も落として走っています。転んでいる子もいます。厚底ブーツで床が滑るため、かなり歩きにくそうです」

熱狂する平成ギャルにはお手本がいました。それは『カリスマ店員』です。1999年の新語・流行語大賞では「カリスマ」がトップ10入りしました。

その授賞式にも登壇した“伝説のカリスマ店員”を、取材班は23年の時を経て直撃しました。

中根麗子さん(43)。一大ブームとなった「EGOIST」の元販売員で、現在は4児の母。中根さんは「私が着れば絶対に売れる。そんな時代だった」と振り返ります。

(中根麗子さん)
 「いや、何だったんだろうみたいな感じなんですよ、普通に。気づいたらそういうふうに呼ばれて。(店に)行って、着替えて、売り切れたらまた何着ようみたいな感じで、自分で決めて次の服を着て。多いときは(1日に)4回とか5回とか着替えていたし。(Q着替えるたびにそれが売れるんですか?)そうです、そうです。月間売り上げ2億円とか。本当に13坪とか14坪とかそこらのすごく狭い店で売っていたので。やっぱりすごいなって今は特に感じていますね」

 そのカリスマっぷりはすさまじく…。

 (中根麗子さん)
 「お客さまからお店に電話がかかってきて、『相談に乗ってほしい』とか。(Qどういう相談ですか?)いろいろなプライベートのことだったり、彼氏のことだったりとか。(Qそんな相談に乗っていたんですか?)乗ってました、乗ってました」

SNSの普及で“SHIBUYA一極集中”が終焉


再び令和のギャル探しに戻った取材班。

取材を続けると、ごく少数ですが自らをギャルだと自覚する人たちに会うことができました。

 (10代の令和ギャル)
 「(Qなんでギャルになったんですか?)ギャルがかわいいから。ギャルが一番かわいいと思っている。だからギャル。まつ毛ギャンギャ~ン。とりあえずまつ毛ギャンギャンにして。ギャンギャン、とりあえずギャンギャン」
 「『egg』読んでいます。清楚じゃないというか、今のメイクに逆らってる感みたいな。自分の個性を活かした感じがめっちゃ好きで」
そして取材班は、自らを“令和ギャルの代表”と話す赤荻瞳さん(25)に話を聞くことができました。

赤荻さんは休刊していた雑誌『egg』を2018年に復活させ、今年3月までの4年間、編集長を務めました。

 (egg前編集長 赤荻瞳さん)
 「(Qギャルの方ですね?)ギャルの代表です。ガチで生まれたときからギャルだった。死ぬまでギャルです。(Q死ぬまでギャル?)孫までギャルです」

母親の影響もあって“安室ちゃん”や“あゆ”を聴いて育ったという赤荻さん。ただ2010年ごろ、渋谷からギャルが消えたことを実感し、絶望したそうです。しかし…

(egg前編集長 赤荻瞳さん)
 「地方とかに隠れていたギャルたちがやっぱりいたんですよ。SNSを見て発見したんですけど。平成ギャルは渋谷のセンター街とかで自分を見せていたんですけど、今はストリートじゃなくてSNSになって。『渋谷に来ない奴はギャルじゃねー』くらいに思っていたんですけど、『あ、時代変わってるんだ』というのもあるし」

 SNSが普及して“SHIBUYA一極集中の時代”は終わり、ギャルがそれぞれの地元でスタイルを多様化させていたというのです。それは関西でも…

 (egg前編集長 赤荻瞳さん)
 「和歌山にめちゃくちゃバチボコにイケてるギャルいます」

 和歌山で活動するギャル、一体どんな人物でしょう。

『気持ちがギャルだったらみんなギャル』


 (現役eggモデル あいめろさん)
 「おはようございます。あいめろです」

 現役ギャルモデルのあいめろさん(22)です。生まれ育った和歌山市で家族と暮らしています。

 (現役eggモデル あいめろさん)
 「私はアイドル系・甘辛ギャル。(Q具体的にどこが甘くてどこが辛いんですか?)ここにはちゃんとギャルの辛い要素も入れつつ、スカートで甘くしてからの、アクセサリーでちょっと辛くしてからの…みたいな」

 「eggモデル」をしながらも、都会に行かず地元に残るのはなぜなのでしょうか。

 (現役eggモデル あいめろさん)
 「居心地いいですね、東京と何か違います。ずっと住んできた和歌山でギャル、一番自分の中でしっくり来るみたいな。ギャルっていうのも、いろいろなギャルができるようになったから。誰でもできます、今はもう。どこにでもいますね、絶対。昔は黒ギャル、肌が黒い人がギャルってなっていて、今は白くてもギャルだし、気持ちがギャルだったらみんなギャルだから」

 慣れ親しんだ土地で好きなファッションを貫き通す。そのマインドこそ時代を超えたギャルでした。