鮮やかな感性…開花した才能
古城さんは、作業所から帰宅して着替えを済ませたあと、およそ20分間が制作の時間です。
障害のあるアート作家が所属する団体「元気の出るアート!」実行委員会の吐合紀子さんは、古城さんの作品をコンテストへ出品するよう勧めたほか、活動を献身的にサポートしています。

吐合さん:
「5、6年前に彼と出会い、初めて作品を見たときはびっくりしました。鮮やかだし、動きがあるし、立体的だし。どこか不思議で、想像がつかない。そこが魅力だと思います」
家の近くから見える海と空をテーマに描いた作品『青・碧・蒼~姫島を望む~』。7月20日に就航するクルーズ客船「飛鳥III」の船内に飾る作品を選ぶ公募展で、大分銀行賞を受賞しました。

母・美和さん:
「表現が少ない分だけアートを手がけることによって、社会との接点を持つことができる。そういう架け橋になれれば親としては一番うれしいし、この上ない喜びです」
大胆な色使いと独自の規則性が魅力の現代アート作家・古城貴博さん。国際芸術展での受賞をきっかけにさらに世界が広がっていきそうです。