■“反ワクチン”その意見は?デモで接種中断も
齋藤アナウンサー:
そしてワクチン反対の意見、様々なものがあります。
たびたび言動が話題になった大分・臼杵市の若林純一市議です。議場でマスクを着用せず市議会と対立をした市議ですけれども、ワクチンに対しても反対意見を持っています。本人のツイッターで「中長期的なリスクの不明なワクチンを接種勧奨して、守ろうとしているものは何なのでしょうか?」と、述べています。
SNSの声:
「集団免疫も予防もできないと海外でも日本でも証明された。いつまでワクチン接種するのか」
「製薬会社が金もうけしているようにしか見えない」
齋藤アナウンサー:
そういった中、3月15日に東京ドームのワクチン接種会場で“反ワクチン”団体がデモを行いました。これによってワクチン接種が一時中断しました。このように、ワクチンに対して反対意見を持っている方もいらっしゃいます。
■専門家「打ちたい人の邪魔やデマはやめて」「高齢者がいる場合は検討を」
齋藤アナウンサー:
では、専門家はどのような意見を持っているのか。長崎大学の森内浩幸教授に伺いました。
まず一つ目の“副反応つらい”、“効果に疑問”という意見については、「ワクチンは個人の発症や重症化を防ぐ効果がある。重症化のリスクが低いのであれば、打たなくてもいいのでは。」としています。
そして、ワクチン接種の“同調圧力”については、「接種は強制すべきではないが感染予防効果が全くないわけではないので、周囲に高齢者などがいる場合は打つことを検討してほしい」と話しています。
そして最後に“反ワクチン”の動きに対して、森内教授は「自分が打たないのは構わないが、打ちたい人の邪魔をしたり、デマを拡散するなどの行為はやめてほしい」と、専門家の森内教授はこのような意見を持っています。
井上キャスター:
目の前にあるコロナのリスクをどう取るのか。そしてワクチンを打った数年後にやってくるリスクをどう取るのか。子どもに何かあった時に、誰が責任を取ってくれるんだ。正直、どちらの意見も分かるなという気がします。
森永教授:
悩ましいですよね。でも森内先生も、身の回りに高齢者がいるときは、思いやりを持って検討して欲しいというふうにおっしゃってていて、もちろん打つか打たないかは個人の選択なんですけど、やはりお年寄りが周りにいる人は少し気をつけて欲しいなと思います。
ホラン千秋キャスター:
お子さんも重症化しづらいというふうに言われていますが、重症化する子もなかにはいますし、ご家庭で話し合って皆さんの意見が尊重されるのがいいなと思いますし、例えば打つのが前提のような「先生ワクチン打った?」であったり、「いつ打つの?」というふうに聞いてしまうと、「打たないと答える余地は、そこにはないんだな」というふうに思わせてしまうので、「打った?」と聞くこと自体がプレッシャーになっちゃうなというのを感じているんですよ。
井上キャスター:
日常生活の会話の一言でも本当にそうなりうるし、もちろん因果関係は分からないけれども、ワクチンを打ってその後に亡くなっている方も一定数いらっしゃるという。様々な情報を皆さん個人個人で取っていただきたいなという思いがあります。
■議論始まる4回目接種 どう判断すべき?
齋藤アナウンサー:
そして4回目のワクチン接種について、森内教授は「接種対象者を重症化リスクの高い人や高齢者にしぼって準備すべき。タイミングはその時の流行状況などを見て決めるべき」とおっしゃっています。
井上キャスター:
自治体、政府側としては準備というのは進めていただいて、打つ打たないの選択肢を、俎上にあげていただく。今回の波のような、「やばいやばい、接種間隔をもっと短くしよう」というバタバタではなくて…という気はします。
森永教授:
あともう1つ、私はできないのかなと思っているのは、オミクロン株対応のワクチン。最初の頃は3か月あったら開発できると言ってたじゃないですか。それを新しいタイプにして、効果が高いものにして打つということにしたら、納得する人も増えるんじゃないかなという気がするんですけどね。
井上キャスター:
3か月経つと次の株に変わっているということもありますし。
森永教授:
難しいのかもしれないですけれども。