大好きなコーヒーの仕事ができて、働いていて楽しい!!

「ソーシャル グッド ロースターズ千代田」では、精神障害や発達障害、軽度の知的障害の当事者など、さまざまな方が46名在籍していて、毎日20名前後の方が働いています。実際に働いている人に、働いて感じたことなどを聞いてきました。

従業員の声
「実際にお客様と対面で物を売ったり、コミュニケーション取りながら、もの作りをしていくっていうのはちょっとすごい覚悟だなっていうのはありました。トレーナーの方の手を借りたりして、仲間と一緒に作ったものをお客様が飲んで、『美味しい』とか言われるのは、すごく嬉しいですね。やりがいはそこですね」

インタビューに応えてくれたのは短期記憶障害の当事者で、以前は別の作業所で働いていたそうなのですが、大好きなコーヒーの仕事ができるということで、こちらの施設で働くようになったそうです。また、一番好きな仕事は焙煎の仕事だということで、自分で考えて火力設定したものが、バシッとはまるとすごく嬉しくて、仕事をするのが楽しいと話していました。

また、他にもトレーナーと呼ばれるサポート役の方が7名在籍しています。中には、元々バリスタとして働いていた方もいて、自分がしてきたコーヒーの仕事を何か別のことに生かせないか探していた時に、この活動に出会ったそうです。

従業員のみなさん

カフェはオフィス街の人気店に

実際の店内はオシャレなカフェで、明るく、雰囲気も良い印象でした。

豆も販売しています

また、近くに会社が多くある地域にあるので、ランチ終わりに食後のコーヒーを飲みに来るお客さんが多いそうです。取材に行った日は、ネットで調べて来たという人や、平日は毎日通っているという人が来ていたので、話を聞きました。

ソーシャル グッド ロースターズ お客さんの声
「職場の近くでカフェを調べていたら、ここを見つけて評価が高かったので、行ってみようかなと思って初めて来ました」
「食べログとかGoogleとかで見て、そういうことをやってるのがいいなと思って来たって感じですね」
「コーヒーが美味しいのはもちろんのこと、毎日のコミュニケーションが楽しいので、通わせてもらってます」

お客さんは、普通のカフェとして「ソーシャル グッド ロースターズ千代田」に来ていて、まさに活動を始めたときに坂野さんが目指していたような場所になっていました。

スタッフがイラストを描いているスリーブ

去年3月には、JR上野駅の構内にエキュート上野店を出店し、障害のあるスタッフが焙煎士やバリスタとして活躍できる場を広げています。

エキュート上野店は、1日に200人近くのお客さんが来るといった環境のため、最初は心配の声も多かったそうなんですが、いろんな人の協力や応援があり、今では千代田店で経験を積み、将来的には上野店で働くことがスタッフの目標になっているということでした。

今回の取材を通じて、障害の有無に関わらず、”やりたい”仕事を選べる環境を作っていくことの大事さを感じました。

お近くをお立ち寄りの際は、ぜひ「ソーシャル グッド ロースターズ千代田」や「ソーシャル グッド ロースターズ エキュート上野店」を訪れてみてください。

(TBSラジオ「人権TODAY」担当:恒藤泰輝)