3日、観測史上初めて震度6弱の地震があった悪石島。希望する住民の島の外への避難が始まりました。(7月4日「Nスタ」午後5時50分すぎの放送より)
“島外避難”を開始 安堵と不安の島民の声 観測史上初の震度6弱の十島村

7月4日午前10時半ごろ、鹿児島・十島村 悪石島の様子を空から撮影したものを見ると、家屋の倒壊や土砂が崩れるような大きな被害は見られませんでした。

そして午前7時すぎ、島からの避難を希望した一部の住民を乗せるための定期船が、悪石島に入港しました。
3日、観測史上初めて震度6弱を観測した十島村は、3日夜、希望者を島の外に避難させることを決めました。

十島村 久保源一郎 村長
「(住民の)疲労がピークに達しているので、悪石島で夜を過ごせないという人が多い」

島の外への避難を希望したのは小中学生6人と、0~80歳までの7人の、合わせて13人。それぞれリュックやスーツケースなどの荷物を持って、船に乗り込みました。

避難する住民
「怖かった。きのうは買い物に行って帰ってきたら、横揺れして、怖くて。ここ(悪石島)では眠られんかった。向こう(鹿児島市)に行ったらゆっくりと眠ります」
避難することができる安堵を語る住民がいる一方、不安を語る住民も…
ーー今、島を出る選択をしたのはなぜ?
避難する住民
「家で一人だったので、家の状況も一人だと怖い。またいつどうなるか不安なので、鹿児島に上がろうと」

ーー終わりが見えないところが不安?
避難する住民
「大きい地震がまた来るんじゃないか。動物を飼っている人もいて、行きたくても行けない人たちを思うと不安もあります」
仕事や生活のために、簡単には島を出られない人も…

島民・畜産農家 坂元裕幸さん
「『(島外に)避難を希望する人たちは』という話もあったが、うちは牛を飼っているのもあって簡単には避難できない。今回は残ることにしました」
5月21日以降、トカラ列島近海を震源とする地震は1200回を超えました(7月4日午後4時時点)。住民の眠れぬ夜はいつまで続くのでしょうか。