きのう3日、公示された参議院議員選挙鹿児島選挙区には、改選1議席を巡り、無所属新人で立憲民主党が推薦する元国会議員秘書の尾辻朋実さん(44)、参政党新人で医師の牧野俊一さん(39)、自民党元職で公明党が推薦する園田修光さん(68)、政治団体「NHK党」の新人で自営業の山本貴平さん(50)の4人が立候補しました。
比例で4期、選挙区で2期務めた現職の尾辻秀久さんが引退することになったため、12年ぶりに代わる選挙区の1議席を争っています。
鹿児島選挙区に無所属で立候補した尾辻朋実さんはきのう3日、第一声の冒頭で参議院議長を務めた父・秀久さんの言葉を紹介し、支持を訴えました。

(尾辻朋実候補 44・無・新)「この半年間の準備期間、父の虫の目になるという言葉を私の胸に抱き、鹿児島中を走り抜けた。今の日本はどうか。今こそ、政治を変えなければならないと思う」
尾辻さんを推薦する立憲民主党の大串博志選対委員長は自公政権を批判し、与党の過半数割れを目標に掲げました。
(立憲民主党 大串博志・選対委員長)「地方の生活がこれだけ厳しい中、国民の目線の政治を取り戻していく、そのために何が必要か。自公政権を少数に追い込み、そのために各野党と連携して力を合わせていきたい」
参政党公認の牧野俊一さんは3日、演説の中で自民党の森山裕幹事長の消費税を巡る発言を取り上げ、政策を批判しました。

(牧野俊一候補 39・参政・新)「自民党の森山幹事長は何度も何度も消費税だけは絶対に下げられない。下げないことに政治生命をかけるとまで話した。緊縮財政という間違った政策一つで可能性をつぶしてきた。これをどうにかして反転させなければいけない」
参政党が掲げる消費税の段階的な廃止などを訴え、支持拡大を目指しています。
自民党公認の園田修光さんは3日、第一声で森山幹事長とのやり取りを紹介し、支持者の結束を呼びかけました。

(園田修光候補 68・自民・元(1))「けさ、森山幹事長から電話をもらった。絶対に勝たないといかんぞ。総力をあげて俺もやるからという話だった。それぐらい厳しい戦いだと認識している」
出陣式には塩田知事も出席し、尾辻さんが自民党の公募に応募した経緯などを念頭に園田さんの支持を呼びかけました。
(塩田康一知事)「こっちがダメならあっちとか、前任の仕事を引き継ぐと言ったり、変えると言ったり。猫の目のようにころころ変わるということなく、一本気だと言われる尾辻秀久さんの後継として(園田候補は)今後活躍してもらうのに最もふさわしい人だと思う」
政治団体「NHK党」公認の山本貴平さんはきのう3日の演説で、不法移民対策などを訴えました。

(山本貴平候補 50・諸・新)「私たちは新しい公約として移民流入、悪質な外国人に対して強く政府に対しても行政に対しても働きかけていく。鹿児島県民の皆さま、NHK党公認山本貴平をよろしくお願いします」
山本さんはきょう4日まで鹿児島で活動したあと、住まいのある東京に戻る予定です。
事実上の「政権選択選挙」とも言われる今回の参院選。自民党幹事長の「おひざ元」での与野党対決を軸に、20日の投開票日に向けて真夏の選挙戦が続きます。