今回の参議院議員選挙は、与党・自民公明が過半数の議席を守れるかが注目されていて「事実上の政権選択選挙」と言われています。その中で、勝敗のカギを握るのが熊本を含め全国に32ある改選定数1の「1人区」です。さっそく与野党の幹部が熊本入りし、選挙戦は熱を帯びています。

昨日(3日)夕方、熊本市中心部で街頭演説した自民党の岸田 前総理。参院選の争点として物価高対策を挙げ、消費税減税を掲げる野党をけん制しました。
自民 岸田文雄 前総理「ある政党あるいは候補者は、減税で手取りを増やそうと訴えています。これでみなさんの手取りは来年も再来年も増え続けていくのでしょうか?私はありえないと思います」

公示日当日の熊本入り。その理由を党の関係者は、当時、派閥の一員として“岸田総理”誕生を後押しした「候補者・馬場成志さんと岸田さんとの関係性」と説明します。
自民・現職 馬場成志候補「TSMCが入ってくる。その活気を一過性のものではなくて、確実なものにしていかなければならない」

一方、今日(4日)に熊本を訪れたのは、立憲民主党の野田代表。九州から全国へ、自民党のドミノ倒しを目論見ます。
立憲県連 西聖一代表代行「この熊本1人区は絶対落とせないという意気込み」

候補者の鎌田聡さんも多様な声を国政に届ける必要性を強調しました。
立憲・新人 鎌田聡候補「自民党独占状況ではこの熊本県、良くなりません。違った声が必要なんです」
そして野田代表が訴えたのは、やはり物価高対策でした。
立憲 野田佳彦代表「こんな物価高の折には暫定、当分の間と言っていたものを無くす。廃止をする。当たり前じゃありませんか。地方ほど暫定税率の廃止は助かるんです」

注目の争点、物価高対策について、参政党・新人の山口誠太郎さんは「減税をすることで使えるお金を増やす」と訴えています。
参政・新人 山口誠太郎候補「減税で国民のみなさんに使ってもらえるお金を増やしていく。消費税の減税と社会保険料を含めた国民負担率を45%ほどのものを、35%に上限を決めて、みなさんに使ってもらえるお金を増やしていくとそういったところを増やしていく」
山口さんは選挙期間中、熊本市内を重点的に周り、知名度アップを狙う考えです。

そして諸派・新人の立花勝樹さんは政見放送を中心に主張の浸透を図っています。物価高対策については、低所得者層の支援拡充の他、食料品の消費税はゼロにするべきだと訴えています。
諸派・新人 立花勝樹候補「一番困るのは低所得者だと思うんですよね。低所得者に対しての補助とか必要だと思う」
参院選の投開票は7月20日、期日前投票はすでに始まっています。