ちょっと時間があると、電車でもバスでもすぐ寝てしまう・・・
実はそれ、睡眠の「質が悪い」証拠なんです。
夏の睡眠の素朴な疑問に東京疲労・睡眠クリニック院長の梶本修身氏が答えます。

東京疲労・睡眠クリニック院長 梶本修身氏:
「5分以内に寝付ける」のを自慢する方は結構多いんですけど、これって「覚醒が維持できなくて寝落ちしている」方が結構多いんですね。つまり普段の睡眠の質が悪くて、結果的に睡眠がちゃんととれていない方ほど寝落ちしやすい。
確かに寝ないよりは寝た方がいいんですけど、質が良い睡眠をしっかりとることの方が健康にはいいです。

最新研究 睡眠改善には1日1個のアボカド!?

2025年2月にアメリカ心臓協会から注目の研究結果が発表されました。

アメリカの多様な人種・民族約1000人が参加した大規模臨床試験ではー
【グループA】1日1個のアボカドを摂取
【グループB】月に2個未満のアボカドを摂取

それ以外の食事内容は変えずに6か月間過ごしたところ、Aグループの方が「よく眠れて睡眠時間が延びた」という結果が出ました。

アボカドには、トリプトファン・葉酸・マグネシウムなどの睡眠に関する栄養素が含まれています。
▼トリプトファン・・・睡眠と覚醒のリズムを調整するメラトニンの生成に必要
▼葉酸・・・メラトニンの原料となるセロトニンの生成に必要
▼マグネシウム・・・筋肉の緊張を和らげ睡眠の質を高める

梶本医師:
他の果物に比べて圧倒的にトリプトファンが多いので、結果としてこれを摂ることによってよく眠れるようになるということなんです。
同時に不飽和脂肪酸という非常に良質なオイルを含んでいるので、動脈硬化を防ぎ、心筋梗塞や脳卒中などのリスクも下げてくれる。スーパーフードと言っていいと思いますね。

1日1個のアボカド摂取はなかなか難しいかもしれませんが、朝・昼・晩に分けて食べてもOKです。
梶本医師によると、鶏むね肉と合わせてサラダにするのがオススメ。
睡眠改善のほか、疲労回復にも効果があるそうです。

梶本医師:
鶏むね肉にはイミダペプチドという抗疲労素材が入っていて、睡眠のリズムも良くしてくれることがわかっています。よく眠りたい方は、夏に積極的に摂っていただくのがいいですね。
また、アボカドは生で食べていただくことが重要でもあるので、半分は調理しても、半分は生で食べていただくのが良いと思います。