各党の第一声 何を語った?

井上キャスター:
やはり「第一声」の場所をどこにするのかということだけで、これだけ見えてくるものがありますが、そこで何を語ったのでしょうか。

【参院選第一声 各党の重点項目は】
▼自民、物価高12%、景気16%、社会保障12%、少子化・子育て17%、外交・安全7%、その他37%
▼公明、物価高38%、景気20%、社会保障18%、政治とカネ5%、その他18%
▼立憲、物価高81%、その他19%
▼維新、社会保障56%、外国人規制18%、その他26%
▼共産、物価高29%、景気14%、社会保障25%、外交・安全保障27%、外国人6%
▼国民、物価高9%、景気36%、その他55%
▼れいわ、物価高48%、景気24%、外国人規制9%、その他20%
▼参政、物価高23%、景気21%、少子化・子育て15%、外交・安全5%、外国人規制12%、その他23%
▼社民、物価高16%、景気2%、社会保障12%、外交・安全保障15%、その他56%
▼保守、物価高34%、景気10%、社会保障11%、外国人規制23%、その他21%

TBS報道局 岩田夏弥 政治部長:
これは、各党の党首が、第一声でどんなテーマを語ったかを、時間を割り振ってみました。重なって主張しているようなテーマもあるので、大体の傾向と思ってください。

やはり「物価高」「景気」など、経済対策が基本的には多く主張されているテーマではありました。

そんな中で目立つのは、自民の石破総裁で、「その他」の割合が多いですが、ここで言っていたのは、防災対策でした。3日に被災地に行ったということもあって、その辺りを強調していました。

維新の吉村代表は、社会保障とありますが、「いわゆる社会保険料がとにかく高すぎる」と主張していて、物価や減税を超えて、社会保険料についての改革を、とにかく押そうとしています。

立憲の野田代表は、物価高の中ではコメについてとにかく語っていました。

さらに見ていくと、もう一つ新しいテーマとなってきているのが、外国人の規制の問題です。

今、日本で暮らしている外国人が過剰に優遇されているのではという指摘があります。一方で、あまり強く言っていくと、外国人を排斥していくような、社会としてギスギスして問題が起きるのではというような指摘もあります。

この後の選挙戦は13日あるので、大きなテーマの一つになってくる可能性がありそうです。

TBSスペシャルコメンテーター星浩さん:
おそらく石破総裁たちは、「外交・安全保障は自民党がずっと継続的にやってきたので、政権の継続性が大事」みたいなことをアピールすると思います。

各党の党首の反応を聞くと、最近は減税や給付だけでは有権者には届かないので、必ず財源をどうするかをセットで説明することにしていると言っていました。

おそらく有権者も、財源についてはかなり敏感になっていると思います。どこから出すのか、単なるバラマキではないということの説明に腐心しています。

出水キャスター:
有権者の皆さんも非常に冷静だなと思いました。

街頭演説を複数行きましたが、やはり1党だけの話を聞くのではなく、何か所も行くという声も聞かれました。

井上キャスター:
やはり、それだけ見比べないとわからないし、聞き比べないとわからないですよね。

あと党首もいいですが、党首以外はどういうことを話しているのか、そこでの温度差などから、見えてくるものもある気がします。

TBS報道局 岩田夏弥 政治部長:
党としては、公約というものを各党出していますが、各候補者や応援に来る人によっては、どこに重点を置くのか、少し違うこともありますし、考え方も少し違ったりもするんですよね。

じっくりと見ていかないといけません。

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<プロフィール>
岩田夏弥
TBS報道局 政治部長 元官邸キャップ
小渕総理以来、主に政治取材を担当

星浩さん
TBSスペシャルコメンテーター
1955年生まれ 福島県出身
政治記者歴30年