これからは品種改良を応援すべき?

 そこで注目されているのが「暑さに強い品種」や「倒れにくい品種」などへの品種改良です。例えば、コメの中でもメジャーな「コシヒカリ」は暑さに弱く倒れやすい品種ですが、例えば国の研究機関が開発した「にじのきらめき」という品種は暑さに強く倒れにくいということです。

 かつて、コシヒカリと並んでササニシキという品種が多く生産されていましたが、現在は減少しています。これはササニシキが「寒さに弱い」品種のため、冷害でコメ不足になった1993年の“平成のコメ騒動”をきっかけに減っていったということです。

 コシヒカリも、いまは当たり前ですが、暑さに弱いため今後変わっていく可能性があります。また、コシヒカリ“だけ”がおいしいという消費者の意識も、農業の持続性を考えると今後は変えていくべきかもしれません。