“コメ騒動”さらに深刻になるかも?

 連日世間を騒がせている「コメ」への影響はどうでしょうか。

 まず、コメの収穫までのおおまかスケジュールは以下のようになっています。

 4月~5月:田植え
 6月中旬~:中干し(水を抜いて“選別”)
 7月下旬~8月上旬:出穂期(稲が穂を出し開花し受粉)
 9月中旬~:収穫

 福島大学・新田洋司教授によりますと、今回の梅雨が明けた6月下旬は「中干し」と言われ、あえて田んぼの水を抜いて強い茎だけを残す“選別”をしている時期のため、梅雨明けが早くても水不足は心配ではないということです。

 一方で、7月下旬~8月上旬の「出穂期」は、最高気温が35℃以上・最低気温が25℃以上だと危険。高温が続くと米粒が「できない」「薄く小さい」「中身がスカスカで白濁」といった影響が出ることが考えられると新田教授はいいます。

 また、暑いと増えると言われるのがコメの天敵「カメムシ」です。カメムシはコメのデンプンができる前の糖分を吸ってしまうため、収穫量を減らす原因になります。
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 さらに、暑さにより「一発肥料(緩効性肥料)」が使えなくなる可能性も。この一発肥料とは、通常であればシーズンの間3~4回に分けて与える肥料が1回で済むというもの。便利な肥料ですが、これは温度で徐々に溶け出していくため、高温が続くと肥料が早く溶けだしてしまい、効果が表れる時期に狂いが出るといいます。そうすると早く成長して、その分早く稲穂が倒れてしまうなど、収穫量が減ることにつながってしまうということです。