南方小学校が校外で水泳の授業を始めたのは、天候や指導だけが理由ではありません。最大の理由の1つが、学校のプールの老朽化です。去年の夏から使われず、藻が生えたプール。水のろ過装置がある小屋は壁が崩れています。

(南方小学校 今村靖校長)「ここがお手洗い。ここが今、漏水している」

南方小学校のプールは設置から55年経ち、去年、トイレで漏水も起きました。

(南方小学校 今村靖校長)「今はもう全面補修だと、かなりの金額になるので」

鹿児島市教育委員会によりますと、鹿児島市立の小中高校120校のうち、プールがあるのは115校。1校あたりの維持・管理費は、平均で年間およそ100万円に上ります。仮に、老朽化したプールを全面改修する場合は、1校あたりおよそ2億円かかるケースもあるといいます。

一方、今年度、水泳の事業を民間に委託した4つの学校の事業費は、授業の委託費とバスの移動費をあわせて440万円です。

(鹿児島市教委保健体育課 山口伸一課長)「プールの改築となった場合には、多額の費用がかかるので、長期的に考えた場合、民間委託のモデル事業の方が費用対効果はある」