相続税や贈与税の基準となる土地の価格「路線価」が公表されました。鹿児島県全体の平均は33年ぶりの上昇となりました。
(記者)「県全体の平均が33年ぶりに上昇した要因のひとつとして、再開発ビルの開業で、周辺の飲食店街が上昇傾向になったということです」
路線価は、今年1月1日時点で国税庁が算定した全国の主な道路に面した土地、1平方メートルあたりの評価額です。

県内で最も高かったのは、33年連続で鹿児島市東千石町の天文館電車通り。93万円で、去年より1.1%上昇しました。再開発に伴う飲食店需要の高まりが、背景にあるとみられます。

最も高い上昇率となったのが、馬毛島の基地建設に伴って工事関係者が増加している種子島・西之表市の東町通りです。4万3000円で4.9%上がりました。
今年は、県内で調査した3640地点のうち、8割が上昇または横ばいとなり、県全体の平均も去年より0.1%上がり、33年ぶりに上昇に転じました。

(記者)「午後7時半の屋仁川通りです。スマホをみながらお店を探す観光客と思われる人の姿が多くみられます」
奄美市の歓楽街・屋仁川通りです。観光客の増加で、評価額は去年から3.8%上がり、2年連続の上昇となりました。
こちらの飲食店では、平日の夜も店内にある25席が観光客らでほぼ満席となっていました。
(栃木からの観光客)「本当にきれいな海で、最高の場所。奄美はホテルとかも値段が安いのもあるので来やすい」
(居酒屋「纏」店主・海老原寛樹さん)「(観光客の来店が)続いてくれたら飲食業、屋仁川としてはうれしい悲鳴。ぜひ続いてもらいたい」
一方、下落率が最も大きかったのは、南さつま市加世田本町の国道270号で、去年より3.3%下がり、7年連続の下落となりました。