■検察の求刑は懲役30年

裁判員裁判の4日目。

論告で検察は、「“声”は聞こえたが、命令ではなく自分の妄想に基づく思考で行動し、善悪の認識もあった」と指摘。

「異常を引き起こす店員に怒りをぶつけるためにとった行動は、段階的かつ合理的で、明確な意図のもとに選択されていた」と主張しました。

その上で、「幻聴や妄想による原因は限定的で、踏みとどまる力はあった。心神耗弱で刑は軽減されるが大きく減らす事情は何もない」として、有期懲役の法定上限である懲役30年を求刑しました。

検察は懲役30年を求刑

一方で、弁護側は「現実認識と行為制御の能力はほとんどなかった」として、宮西被告は「心神喪失」状態であり責任能力がないとして無罪を主張しました。

法廷では、被害者参加人である、死亡した男性店員(当時40歳)の妻の供述調書も読み上げられました。