住職DJが説く「今をどう生きているか」

富山市南新町の清源禅寺。川越さんは南北朝時代から650年以上続くこの寺の30代目住職です。

番組を更生の支えにしたという受刑者も多く、川越さんの元には出所した元受刑者から近況の報告や感謝を伝える手紙が何通も届きます。

川越恒豊さん
「教えをいつも心において、元気に過ごしております。先生もどうかお体を大切にして、DJの回数を伸ばしてださい」

中には「ヤクザ生活から抜け出しました」という報告も。

川越恒豊さん
「塀の外に出ても、この730を通して感動した分、生きることの望みっていうのを自分で見つけたと」「過去のことは過去のことなんだけども、『いまどう生きているか』っていうことの、1つのリアクションじゃないかな。ほのぼのしますよ」

川越さんには、富山刑務所でDJ以外の別の顔も。

川越さん「失礼します」

受刑者たちの悩みに耳を傾けときには教えを導く役割を担う「教誨師」です。

「礼!よろしくお願いします」

富山刑務所には薬物使用や窃盗の罪で服役する受刑者が多く収容されていて、9割以上が再犯者です。

この日は、覚醒剤取締法違反の罪で4回目の服役となった男性受刑者と面会しました。

男性受刑者
「(出所後)仕事にですね。就いて、やれるのかなという…」

川越恒豊さん「心の迷い?」

男性受刑者「はい…」「必ず足洗いますと。まじめな生き方しますと。やっぱりいまここで、迷いがある中でですね、先生にそう言っても、嘘になっちゃってもいけませんし。先生にいつかはわかりませんけど、良い報告ができればいいなと、自分は思ってます」

川越恒豊さん
「それは必ず実現できると私は思う。あなただったら。絶対できると思う」