全国初の”刑務所ラジオ”

番組が収録されたのは6月24日。

DJの方丈豊こと川越恒豊さんは1979年12月の放送開始当時38歳でしたが、500回、45年以上の歳月を重ね、84歳。

当初は生放送でしたが、1年半ほど前から事前収録になりました。

番組の発案者で川越さんをDJに抜擢した元刑務官の牧野武雄さんが、500回記念に花を添えました。

刑務所ラジオ立ち上げのきっかけは、牧野さんが通勤途中に大雪で足止めをくらった際、偶然、車内で聞いた川越さんがパーソナリティを務める民放のラジオ番組だったといいます。

牧野武雄さん
「ラジオから方丈さんの司会のディスクジョッキーが流れてきたんです。これをなんとか取り入れられないかなと。私としては井戸を掘っただけだと思っております。こうやって500回も続けてもらえたら本当にありがたい」

川越恒豊さん「大分、深井戸にくみ上げてきました。ハハハ」

受刑者が参加するラジオ番組は全国的にも珍しく富山刑務所が初めてでした。その後、各地の刑務所に広がりました。

この日、ラジオ放送での長年の功労を称え、川越さんらに感謝状が送られました。

小阪知晃所長
「受刑者の中には、心がすさんでしまう者もおりますし、なかなか将来の光が見えない方もいらっしゃいます。そういった方に1人ひとりに光を当てていただく、その意味でもラジオ放送というのは大変ありがたいことだという風に思っております」

川越恒豊さん
「限りない可能性って人間にはあるんだから、その可能性を無駄にするなと。それは必ず付け加える」