地震地質学が専門の鹿児島大学・井村隆介准教授は、地震について次のように話しています。

【島外避難を検討を】

島民は地震を経験している。みなさんも備えられていると思うが地震が1週間以上続いて、M5.1で5弱の強い揺れもあった。ここから夜に向かっていく精神面でどう支えていくかも重要。

地震は予測できず急に起こる。2021年12月はマグニチュード6.1で震度5強の地震もあった。まだ大きな地震の可能性がある。2021年は、村が希望する人の島外避難を行った。

地震の規模、揺れの強さは震度4を超えると寝ていてもおきる。震度4も震度5も相当心身に負担がある。震度4が一週間以上続いてきたので、不安や疲労もピークが続いていると思う。どこかで島外避難の判断を行政にもお願いしたい。希望される人もいると思う。高齢者や子供など災害弱者と呼ばれる方を優先して希望を募ってほしいと思う。

【海底の横ずれ断層 今後も地震のおそれ】

海の底で横にずれる断層で地震が起こっていて、たまに縦にずれる地震がおこっている。強い揺れがあると海底で地滑りが起きたり、島の一部が崩れて海に入って津波が起きたりするおそれもある。

気象台が「津波の心配がない」と発表しても、海辺で強い揺れ感じたら津波のことを考えて安全を図ってほしい。

地震のメカニズムは、プレート境界の地震ではない。もし陸地があれば内陸直下の地震に分類される。熊本地震や県北西部地震など人が住んでいるところの下の地震と同じ思ってもらえたらいい。流体が動いている地震ともいわれているが、原因はよくわからない。

見通しを示せないのが研究者として申し訳ないが、今後も強い揺れを起こす地震が続くおそれがある。