「安全確保が全くなされていないんです…」

事件をめぐっては中村さんの妻が2021年6月、事件発生時の警察の初動対応を明らかにするため提訴。今月9日に結審しました。

争点は、奥田交番にいた警察相談員が最初に通報した午後2時7分から、中村さんが殺害された24分までの17分間。

県警側は中村さんや近隣住民に危険が切迫していたことは認識できなかったとしましたが、原告側が指摘するのは、110番通報を受けた通信指令課の対応です。

弁護団の弁護士
「通信指令室の対応さえちゃんとしていれば、周辺住民の人は助かったはずっていうことを、最大唯一の論点とした裁判ですので…」

原告側は110番通報や通信指令課と現場の警察官の無線のやり取りの音声データを法廷で流すことを求めました。

しかし裁判所は裁判官が書面で内容を確認していることを理由にこれを認めず、裁判は結審。判決は9月29日に言い渡されます。

中村信一さんの妻
「音声を聞いていただくとよくわかるんですけども、本当に住民に対しての安全確保が全くなされていないんです、指令で。それって警察どうなのって」