歴史を動かしたゲリラ豪雨?「桶狭間の戦い」

今から465年前、豪雨が戦いの勝敗に影響したとされる出来事があります。1560年6月12日に起こった「桶狭間の戦い」です。織田信長が今川義元の大軍を打ち破った際、激しい雷雨が大きな役割を果たしたと言われています。

桶狭間古戦場公園にある銅像(名古屋市)

信長公記によると、桶狭間の戦い当日の朝は、南方に約7km離れた砦の煙が見えるほど晴れていました。ところが昼ごろ、織田軍が桶狭間山付近まで進んだ際、急な雨が降り始め、大きなクスノキが倒れるほどの激しい雨となったと記されています。その約2時間後、空が晴れたのを見た信長が槍を持って「それかかれ かかれ」と号令をかけ、見事勝利を収めたと伝えられています。

朝は7km先まで見えるほど晴れていましたが、昼ごろ天気が急変し、大木が倒れるなど激しい雨が降りました(諸説あり)

気象予報士 森 朗氏:
記録から朝は晴れていましたが、昼頃、天気が急変し、大木が倒れるほどの猛烈な風だったことがわかります。約2時間の間に、雹も降っていたようで“ゲリラ雷雨”のような状態だったのではないかと想像できます。