チームメイトが届けたヒットと応援歌

旭陽くんを支えたのは家族だけではありません。チームメイトの存在があり、ときにはこんなビデオも届きました。

同級生たちの引退試合。親友の石橋汰聖くんが袖を通したのは、旭陽くんのユニフォーム。そのまま打席に向かいます。そして…旭陽くんに届ける鮮やかなヒットを打ちました。
それを見た旭陽くんは…
旭陽くん
「ありがたい」

家族やチームメイトとともに、リハビリに励む旭陽くん。その成果もあり、指が少し動くようになりました。
担当看護師 渡邉愛澄さん
「小又くんはすごく真面目で、訓練もすごく熱心にされている方です」

笑顔も見せてくれるようになりました。
長引く入院生活の中で、旭陽くんが貫いたことがあるといいます。
主治医 吉橋学 医師
「少なくとも僕らの前では、あんまり弱音を吐かないで、前向きな姿勢を貫いてくださったんで。自分が高校生のときにそんなことできたかなと思って、ちょっとびっくりしています」

2025年3月、卒業式の日に行われた野球部員の卒業を祝う会。
旭陽くんの参加は叶いませんでした。

母 恵さん
「心のどこかで、ここに旭陽がいたらなというのは少し頭の中によぎるんですけど。でも、高校三年間の区切りを付けられたのかなと思います」
そんな会の中、仲間たちからサプライズが...
「小又くんへ贈る歌を今日ここで、3年生みんなで贈りたいと思います」

♪立ち上がろうとする 君に捧ぐ
君への応援歌 全力注ぐ
足りないものは 一緒に探そう
希望胸に 扉開いていこう
チームメイトたちは肩を組み、「君に捧げる応援歌」を大声で熱唱しました。
父 昌平さん
「旭陽にとって、友達とか野球部の仲間がこれだけいるんだな、想ってくれいてるんだな。僕たち家族たちだけじゃないという気持ちになれたので、強く気持ちをもって頑張っていきたいなと思いました」
