核兵器が使われるという最悪のシナリオは―

アメリカは地下施設を攻撃するためにバンカーバスターを今回使いましたけれども、小型核っていうのはまさにそのバンカーバスターと同じように固い地盤のところを局所的に破壊するために使うことができる。核兵器の使用の敷居を下げるというので、2000年代初頭にアメリカが小型核を開発するという話が出たときに大きな問題になりましたけれども、それはもうバンカーバスターでアメリカは破壊できたというふうに言ってるわけですから、アメリカ・イスラエル側から核兵器を使うことはないと思うんですね。イランについて言えば、核兵器を使う、核兵器開発もそうですけども、そういうことになったらそれこそ全てのアラブ諸国も敵に回す、あんまりメリットがないというか意味がないと思うんですよ。私は今回の攻撃によって核兵器の使用のリスクが高まったっていうふうには考えてないですね。

長崎からできることは―

非難合戦をやめましょうということです。長崎市が今年の平和祈念式典に、ロシアも含めて全ての国を招待することは大きい決断だったと思うんです。それこそ私は長崎の役目だと思いますし、非難をやめて相手の話を聞いて、どこまで折り合いを付けられるのかと。イランもアメリカもイスラエルも結局自分のたちのことしか考えていないわけですから、そうではなくて、どうやってお互い理解し合って共存できるのかっていうのを長崎から訴えていくっていうのはすごく大きな役割なんじゃないかなって思います。