アメリカが核施設の攻撃に踏み切った背景は―
これは本当にわからないです。可能性の一つとしてですが、トランプ大統領がイスラエルにある意味言いくるめられて、これであなたはイランの核開発を止めることができるんですよと、アメリカのバンカーバスターを使えば核施設を全て破壊することができて、あなた英雄になれますよというようなことをそのまま信じて、別のところに核物質が移されていたら、核開発止めることはできないんですとかそういった細かいことは何もご存知なくて、単にこれで自分も英雄になれるかも知れないと思って攻撃に踏み切ったという可能性もなきにしもあらずだと思うんですね。
イランがNPTを脱退する可能性について―
イランがもしNPTから脱退する、もしくは核兵器を開発した場合、サウジアラビアも核兵器の開発を目指すでしょうし、サウジアラビアの場合はイランのように濃縮からスタートして自分たちで核兵器を製造するのではなくて、お金がたくさんありますから、例えばパキスタンから核兵器を買うといったことも可能でしょう。イランがもしNPTから脱退してしまうと、イランはイスラエルだけではなく、アラブ諸国全体を敵に回すことになるわけです。イスラエルを敵に回している限りにおいては、アラブ諸国と一致できるんですよ。対イスラエルとの関係では、周りのアラブ諸国エジプト、サウジアラビア、みんなイランをサポートしてくれるわけですね。ただ、NPTを抜けた瞬間に、アラブ諸国も全部敵に回すわけです。それでそういう選択肢をイランが本当に選ぶのかなというのが私は疑問です。可能性は排除できないけれども、私は可能性は低いなと思います。