6月14日と15日に行う大阪・関西万博の「東北絆まつりパレード」に出陣する大型ねぶたについてです。青森市で行われた大がかりな運び出し作業を、中澤記者が取材しました。
中澤美寿妃 記者
「大型ねぶたが今クレーンで吊り上げられ、運び出されていきます。いよいよ大阪・関西万博に向け出陣です」
ねぶた小屋から運び出されたのは、福士裕朗さんの大型ねぶたです。
大阪・関西万博で6月14日と15日に行う『東北絆まつりパレード』に出陣するため、福士さんは例年より3週間早い、4月中旬から作業を進めてきました。
6月6日、筆を手に向かうのは、大型ねぶたの制作で仕上げとなる面の書き割りです。
墨でねぶたの顔を描く「書き割り作業」は、ねぶたの迫力を左右するとも言われる重要な工程です。
福士さんは真剣な眼差しで筆を走らせ、ねぶたに魂を吹き込みました。
ねぶた師 福士裕朗さん
「自分ではやっぱり、これは上手くいったというのはなかなかない。今までもなかった。最後まで気を抜かずにやって、見てくださる皆さんにどう見えるかというのは、各自の見え方に任せたい。一生懸命はやりました」
福士さんの大型ねぶた「~みなとまち青森400歳~龍神とともに」は、青森港が開港400年を迎え、海への感謝と今後も多くの恵みをもたらしてくれるようにという祈りが込められています。
10日は、ねぶた制作者など約20人の関係者が駆けつけ、龍の顔などねぶたを11のパーツに分けて、壊れないように木材で固定しながらトラックに積み込みました。
ねぶた師 福士裕朗さん
「一生に一度。もうないなというような貴重な機会でもあったので、光栄だとも感じた。祭さながらの雰囲気を大阪の地に轟かせることができたらいい」
福士さんの大型ねぶたは、8月のねぶた祭にも出陣し、青森の夏も彩ります。