「値段を吊り上げることで業者に対抗」 概算金はいくらに?

井上キャスター:
では、実際にすでに提示されている概算金を見ていきます。地域によって変わりますが、「JA全農にいがた」と「JA会津よつば(福島県) 」の例です。

2025年度の最終決定は8月ごろだそうですが、もうすでに見えてきている60キロあたりの値段です。

【JAの新米概算金】※1等米(玄米)コシヒカリ 60キロあたり
・JA全農にいがた:2万3000円(前年当初比+6000円
・JA会津よつば(福島県):2万5000円 (前年当初比+4800円

金額が決まるのも早く、金額が上がっているのがわかると思います。

なぜ上がっているのでしょうか。

担当者によると、JA全農にいがたは「資材高騰の中、農家と消費者双方が納得する金額」、JA会津よつばは「値段を吊り上げることで、農家を囲い込む業者に対抗するため」だということです。

いま、JAを通さない業者が出てきています。概算金を引き上げ、そういった業者にコメ農家が流れないようにしないと農家たちがJAにコメを渡してくれない。そのため、JAとしては概算金を引き上げているそうです。

では、今年の新米価格はどうなりそうなのでしょうか。

農水省OB 日本国際学園大学 荒幡克己 教授
「生育状況が悪くなければ、5キロ3500円程度というのがベース」

1年ほど前は5キロ2000円くらいで現在は、5キロ4000円を超えていて「非常に高い」と言われています。

経済アナリスト 馬渕磨理子さん:
結局、需要と供給で、供給量が増えれば価格は下がるんですよね。

政府関係者に聞くと、石破総理は6月中旬ごろまでには3500円台3000円台半ばぐらいにしていきたいという思いがかなり強いようです。

実際に、輸入を受け入れるという言葉は、口先介入かもしれませんが、一部のコメ価格には影響を与えますよね。

井上キャスター:
市場への安心感をどう与えていくのか政治家が、手を変え、品を変えメッセージを発信しているということになるわけです。