政府が随意契約で放出した備蓄米の販売が都市部ではじまる中、入荷の見通しが立っていないまちのコメ店は、深刻なコメ不足に危機感を募らせています。

(永吉米穀店 松尾健二店主)「きのうまでは(5キロの)袋が2つしかなかった。今回は厳しい、1番厳しい。卸店が(コメが)無いと」

創業80年の鹿児島市のこちらの店では、去年は5キロ2000円ほどでしたが、年末ごろから上がり続け、現在は4000円を超えました。

国は、備蓄米を含むブレンド米などの都道府県別の店頭価格を初めて公表し、鹿児島は税抜き3580円でした。全国では最も高い静岡と三重が4280円で、最も安い北海道が3215円と、最大1000円以上の差があるなど地域間での価格差が課題となっています。

(永吉米穀店 松尾健二店主)「玄米もないし。玄米がないから白米を仕入れないと。コメ店としては自分で精米した方がよい」

店では玄米の入荷が大幅に減り、精米作業をほとんどできず、コメの種類も以前の5種類からブレンド米1種類のみになりました。

(永吉米穀店 松尾健二店主)「私はいつまで続けられるか。(このままでは)廃業。備蓄米が早く出回ってもらわないと。我々、小売店がもらえるかどうか。もう来てもいい頃ですけど」

小売店も消費者も備蓄米を待つ日々が続いています。