高知市の近森病院が南海トラフ地震への備えとして新たに病棟間をつなぐ空中通路と薬剤棟を建設します。クラウドファンディングで建設費用への支援を呼びかけています。

近森病院が新たに建設するのは、本館と北館・総合心療センターをつなぐ空中通路と、6階建ての薬剤棟です。

近森病院は基幹病院として高知県内最多の救急搬送を受け入れているほか、災害時には災害拠点病院としての役割を担います。南海トラフ地震の際、病院周辺は津波により最大2メートルの浸水が想定されています。新たな空中通路ができることで津波の浸水を受けず、非常食などを備蓄する北館と本館の往来が可能となります。また、1階に貯蔵している薬剤を新設する薬剤棟の4階以上に移し、津波から守ります。

(社会医療法人 近森会 入江博之 理事長)
「入院している患者さんを守る。それから周辺で水が引いたとしても病気やケガの方がいると思いますので、そういった方々にその時に必要な医療を提供できるようにしたいと思います」

病院では2日からクラウドファンディングを始め、建設費用の支援を呼びかけています目標金額は1000万円です。

(社会医療法人 近森会 入江博之 理事長)
「(クラウドファンディングに参加することで)災害に準備しないといけないと自覚を持たれたことだと思いますので、たくさんの方にお願いできればいいなと思います」

空中通路と薬剤棟は2026年6月に完成予定です。