一部の大手スーパーの店舗では備蓄米が並びはじめ、インターネットサイトで販売をスタートした事業者もあります。異例ともいえるスピードで進む、今回の“随意契約米”の放出。早くも争奪戦が予想されますが、現場では何が起きているのでしょうか?また、大切なコメを保存するベストな方法とは?米穀店や専門家らへ取材を行い、情報をまとめました。

「2000円程度」「1800円程度」の備蓄米が店頭へ

 5月30日には、中小のスーパーやコメの販売店を対象とした備蓄米の随意契約の申請が始まりました。小泉進次郎農水大臣によりますと、6月以降、2000円程度・1800円程度の備蓄米が順次店頭に並ぶとみられるということです。

 ▼2000円程度 大手小売り 6月1週目~
 「古古米」(2022年産)約20万t
 「古古古米」(2021年産)」約2万t 
  ※申し込み確定分
 ▼1800円程度 中小スーパーなど 6月2週目・3週目~
 「古古古米」(2021年度産)約8万t
  ※売り渡し量

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 また、小泉大臣は「選択肢は増える」とも発言。以下のように、さまざまな価格のコメが今後店頭に並ぶことになりそうです。

 ▼4000~5000円台:ブランド米
 ▼3000円台:入札備蓄米 2023年・2024年産
 ▼約2000円:大手向け随意契約 2022年産の古古米がメイン
 ▼約1800円:中小向け随意契約 2021年産の古古古米
 ※いずれも5kgあたりの価格

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 実際、備蓄米の味はどうなのか?古古古米を試食した三ツ星お米マイスターの内田米店・横田浩和営業部長によりますと、「つやがない」「におい(古米臭)がある」「若干かたい」ということです。「5点満点なら2.5点くらい」と評価する一方で、「思った以上によかった」ともコメントしています。