日本 世界と比較したAIの現状
山形キャスター:
日本の現状はこのようになっています。

▼AIへの民間投資額(2023年)
1位 アメリカ 約672億ドル
2位 中国 約78億ドル
3位 イギリス 約38億ドル
12位 日本 約7億ドル
▼生成AIを利用する企業
アメリカ 85%
中国 84%
ドイツ 73%
日本 47%
生成AIを利用する企業を見てみても、日本は47%と遅れが出ているなと感じますね。
渡部 記者:
実際に取材をしてみると、石田さんがお話しされたように「これからAIを知ってからルールを作っていく」という考え方もありますが、個人的には「『問題が起きたら対応』ではなく起きる前に防ぐ」ことが大事だと強く思っています。
先ほども紹介がありましたが、既に芸能人と2ショットの写真や卑猥な動画がSNSに上がっているという現状があるんです。
これを今後どうするかを考えていくよりも、既に事は起こっているので、対処するためには今の法制度が十分なのかを考えるべきだと思います。今ある法律を、ある程度生成AIの技術に適用させるという考え方もありますし、
例えば、「これはAIが作ったものですよ」「こういうデータから出てきたものですよ」とたどれる技術は、現時点でも発展していると思います。ですので、こういった何かしらの防ぎ方もある程度必要なのかなと個人的には感じています。
出水麻衣キャスター:
国境を越えて、グローバルで一つのルールを作るという方向に持っていくのもあると思うんですが、そのあたりの海外の動きはどうなっているのでしょうか。
渡部 記者:
海外ではEUや中国はかなり厳しく、「どういったデータを読み込んでいるのか」や「どういったアルゴリズムの過程でデータが作られているのか」という点にはかなりオープンに厳しくなっています。
一方で、アメリカは「どんどんAIを開発していこう」という考え方なので、規制をするのではなく、ある程度緩くなっています。そのため、アメリカはかなり著作権等の問題が厳しいのですが、勝手にデータが読み込まれたり、勝手にデータを作られたりというように、折り合いがまだついていないのかなとは感じています。
井上キャスター:
国による差は、まだ大きいのかもしれないですね。
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〈プロフィール〉
渡部将伍
TBS報道局政治部 防衛省キャップ
山暮らしに強い憧れを抱く
石田健さん
ニュース解説メディア「The HEADLINE」編集長
鋭い視点で政治・経済・社会問題などを解説