■ボランティアが足りない!市議らに“30人の目標”

そもそも、なぜそこまでしてボランティアの登録者数を増やそうとしたのでしょうか…
「アジア大会来年やります。ボランティア募集しています。是非参加してください」
ボランティアの一般募集が締め切られる1か月前。鶴舞公園には、広沢市長とともに市民に協力を呼び掛ける名古屋市議・有志たちの姿が…
実は、この時点で応募があったのは、目標1万人の半数以下という厳しい状況。この深刻な「ボランティア不足」を背景に、上園氏が所属する会派「名古屋民主」では議員1人あたり30人を集めるという「目標」を設定。これに対し、「焦りがあった」と心情を明らかにした上園氏。締め切り直前に、26人分をひとりで登録したということです。
(上園市議)「正直に申しますと…30人のうち、ボランティアに了承いただけた方は私の中では4人でした」
その4人とは…。
(上園市議)「はい、家族です。(私と)妻と、18歳以上になる息子と娘です」
■エクセル形式で提出 名簿の生年月日は“想像で書いた”

これは、議員がボランティアの参加者をまとめる際に使う名簿のひな型です。名前や住所、電話番号などを入力し、会派ごとにとりまとめて市に提出していました。
(CBC当麻葵記者)「エクセルには、生年月日の記入欄があります。名刺にはない情報は、会った時の印象で想像し、書き込んだということです」
希望者を募るはずのボランティア募集で、勝手に名前が使われていた今回の問題。ボランティアの理念とはかけ離れた副議長の行為に対し市民からは怒りの声が。
(街の人)「論外」「とんでもないですよね」
(街の人)「正直信じられない。普通の会社でも問題になるのに」「せっかくみんなで盛り上げていこう、良い大会にしようと思っているのに、水を差すような事になったのはすごく残念」
上園氏が所属する会派「名古屋民主」では、所属議員17人で748人を登録。ほか2つの会派とあわせると、ボランティアの登録者数は2700人を超えています。各会派は、きのうから所属議員へのヒアリングを実施していますが、名古屋民主では、同じような無断登録は「確認されなかった」ということです。