養老鉄道は、運転士が数年前からアルコールチェックを受けずに列車を運転していたと発表しました。

中部運輸局によりますと、5月8日「養老鉄道の運転士1人がアルコールチェックを行っていないので何とかしてほしい」などと匿名で連絡があり、養老鉄道に保安監査を実施しました。

養老鉄道HPより

監査の結果、60代の男性運転士が少なくとも1年8か月前からアルコールチェックを受けずに列車を運転していたということです。

養老鉄道では出勤時と業務終了時の1日2回、運転士がアルコールチェックを行い、その数値を助役が記録していましたが、男性運転士は「酒が飲めない」と自己申告していたため、助役はチェックをしなくていいと黙認。記録にはうその数値を記載していたということです。

養老鉄道によりますと、実際に運転士の男性がアルコールを摂取して勤務にあたった事実は確認されていませんが、この男性に対して運転業務を停止しました。

養老鉄道HPより

また、社内調査を行ったところ助役15人のうち、11人が同様に男性運転士に対してチェックをせずに黙認したことがあると答え、処分を検討しています。

養老鉄道は再発防止策として、本人確認機能付きの検知器の導入を進めるとともに、監督者にアルコールチェックの重要性などを再認識させ、チェック体制を強化すると説明しています。