介護報酬の引き下げに「『えっ』と非常にショックを受けた」
長岡さんが働く事業所『ヘルパーステーションゆうゆう』では、120人の利用者を16人のヘルパーで支えています。毎日訪問が必要な利用者もいるほか、急な呼び出しへの対応などで人手はひっ迫しています。できればヘルパーを増やしたいところですが、そうはいかない事情があります。それが介護報酬の改定です。
(ヘルパーステーションゆうゆう 去来川裕代表)「『えっ』と思うようなびっくりする内容だった。当然上がるべきものが下がったので非常にショックを受けました」
厚生労働省は去年4月、訪問介護の利益率が施設での介護サービスなどよりも高いことを理由に、基本報酬を2%ほど減額しました。当然、採算性は悪化するため、好条件でヘルパーを募集することができないのです。
(ヘルパーステーションゆうゆう 去来川裕代表)「どんどんスタッフは少なくなる、仕事は厳しくなる、賃金もそのままで働かないといけない。『あと何年やっていけるだろうか』が率直な感想です。閉鎖になれば120人の利用者の行き場がなくなるので、頑張らないといけない」
去年、全国の介護事業所で倒産が急増。過去最多になりました。その半数近くを訪問介護の事業所が占めています。この状況が続けば、訪問介護が受けられない地域がでてくる可能性もあります。