フジ・メディアHDの改革案について「方向性はいいが、時間をかけすぎ」

フジ・メディアHDは"ガバナンス重視"を掲げ、来年6月に過半数を社外取締役で構成する委員会が社長などの取締役人事の議案を決める「指名委員会等設置会社」に 移行することを検討していますが…

菊岡稔氏
「方向性はいいと思うんです。指名委員会等設置会社というのはガバナンス上、一番厳格な組織なので。 株主総会を経て移行しなければいけないということもあり、フジは改革案に2026年6月に移行すると書かれたと思うんです。ただ、私としてはやっぱり今から1年以上かけてやるということは、あまりにも現状の置かれている環境からすると、時間をかけすぎだと思います。私はジャパンディスプレイのときにはそれを3か月でやりました。臨時株主総会を開けばできるにも関わらず、定時株主総会でやることを想定していること自体が遅いと思うんですよね。数か月でまとめるぐらいの強い覚悟とスピード感というのがやっぱりないと」

Q:フジテレビが魅力あるメディアに生まれ変わるためにすべきことは?

菊岡稔氏
「まとめて申し上げると経営資源の配分の最適化なんですよね」「非広告収入をどう拡大していくかとか、コンテンツを含めて単に既存の媒体ではなく、いろんな媒体を使ってそれをグローバルも含めて展開するとか。フジテレビにはFOD(フジテレビが運営する動画配信サービス)があるけど、もっと一般的な形でのNetflix等を含めたYouTubeとかいろんな媒体があるなかで、どういう形で提携なり抱え込んでいくかというところをやはりメディアの専門家を交えて、本当に吟味していくべきです。メディアの専門家たちが結集した上で、資金、経営資源を奪いあうぐらいの気持ちで、やはり成長プランを作るべきだと思う」