国の基準では、事故が起きた場合などの緊急時に、被ばく線量が1週間に100ミリシーベルトを上回る場合には、避難や屋内退避が必要とされています。

16日に発表された新潟県の『被ばく線量シミュレーション』によりますと、原子力施設からの距離が5km圏内のエリア(PAZ)では、想定される6つのケースのうち、4つのケースで“100ミリシーベルト”を上回ります。
これについて新潟県では、放射性物質が放出される前にPAZでは避難などをすることになっているため、「基準を上回る被ばくは避けられる」としています。

一方で、原子力施設からの距離が5~30km圏内(UPZ)では、最も厳しい状況として想定した“6号機と7号機で同時に事故が起きた場合”でも、避難の基準となる100ミリシーベルトは下回るということです。

また県は、木造の建物での屋内退避もシミュレーションしています。
この場合の被ばく線量は、10~23%低減できるという結果でした。