ようやく復旧も、残された課題

時国さんは残された課題を下記のように指摘します。

2025年の奥能登豪雨では裏山が崩れ、敷地内にあった管理用の住宅は土砂に埋まり公費解体されることに

①住宅の裏山が大規模に崩壊していて、わきを流れる川の工事が進まないと、また同じ災害が起こる可能性があること
②解体した住宅から取り出した調度品、古文書などの保管場所、修復
③物価高、人件費の高騰で費用がさらに上積みとなる可能性があること
④復旧途中で相続が発生した場合
⑤復旧後の一般公開に関わる諸費用

さらに大きな課題があります。

時国家二十五代当主・時国健太郎さん

時国家二十五代当主 時国健太郎さん「家の間取り図に寸法の記載がある以外、家の詳細な図面がないのです。自分や弟しか詳細な部分がわからない部分が多いです」

復旧には管理をしてきた時国さんの記憶に頼る部分が大きいのです。

時国さんは、現在74歳、工事が完了する11年後には85歳。

地震発生前の姿に忠実に戻していくためには、より早い作業が求められています。