今週は「愛鳥週間」です。鹿児島市の鴨池で46年間、鳥を専門に扱う店を取材しました。
1978年から営業する「古市鳥獣店」。およそ30種類、300羽が集い、個性豊かなハーモニーを奏でます。

こちらはオーストラリアに多く生息する「アキクサインコ」です。鮮やかなピンク色が特徴で、かわいらしい声で鳴きます。
一方、こちらは、オウム科「キバタン」のキンタローくんです。

特技はおしゃべり。名前を呼びながらエサをあげていたところ、しゃべるようになり、20歳になった今では、あいさつなど20ほどの単語を話すことができます。
(古市鳥獣店・店主 古市祐子さん)「突然『キンタロー』と伸ばしてかわいくいった。感激した。(今は)お客さんが来たら『いらっしゃいませ』と言って、帰るときは『バイバイ』と言う」

店主の古市祐子さん(68)です。夫の見さんと46年、店を続けています。
(店主・古市祐子さん)「その当時は、小鳥は今と違って手に入りやすかった。でも、若くて貧乏だったから、小鳥を集めるのも大変だった。(当時は)この10分の1もいなかった」
鳥だけを扱う専門店は20年前、鴨池周辺だけでも6軒ありましたが、現在は鹿児島市で唯一となりました。
(店主・古市祐子さん)「正月や台風が来ても、お世話をするために休みなし。そこが大変。この子たちの親はいないけど、私が親代わりになって、ご飯を上げるだけじゃなくて、安心させてあげる」
店によると、コロナ禍以降家でペットとして購入する客が増え売り上げは1.5倍に増えた一方、物価高騰でエサ代は1.6倍まで上がりました。
(店主・古市祐子さん)「こんな小さい目だけれど、ちゃんと私の顔を覚えたり、声も覚えたり。名前を付けると自分の名前がわかるようになって、ピーちゃんと呼んだら飛んでくる。(Q肩にも乗ってくる?)はい。そういうところが感激する」

店には1羽2000円から30万円のインコやオウムまで、扱う鳥は様々。一人娘のみつさんも接客やお世話などで店を手伝います。
(娘・古市みつさん)「子どものころからずっと小鳥がいる環境で育ってきたので、小鳥がいるのが普通」
鳥たちと一緒に、家族で40年以上続く古市鳥獣店。まちの小さな小鳥屋さんです。
