災害時などに住民に情報を伝える自治体の防災行政無線で、多くの自治体は童謡などの曲を時報として流しています。
ところが、宮城県亘理町は、5月15日から“あの名物”をPRする町の公式ソングに変更しました。
防災無線で流れるのは名物グルメの「公式ソング」
15日正午、亘理町の防災無線から流れたのは、町の公式ソング「笑顔のはらこめし」です。

これまで使用していた唱歌「浜辺の歌」から変更しました。

楽曲を提供したのはシンガーソングライターの畠山有希さん(28)。
2025年3月まで地域おこし協力隊として活動していました。
「笑顔のはらこめし」作詞・作曲 畠山有希さん:
「とにかく感動した。たくさんの町民に毎日聞いてもらえると思うと、本当にうれしい」

畠山さんは町が募集した「はらこめし川柳」に応募があった作品を参考に作詞・作曲。町民に親しんでもらえる曲に仕上げました。
防災無線から流れる曲を聞いた職員は?
亘理町の職員:
「とても覚えやすいメロディーで良かったと思います」

原曲は4分3秒ですが、防災無線からは1分ほどに短縮したメロディーが毎日流れます。

山田周伸 亘理町長:
「亘理に誇りを持って聞いていただける曲になったと思います」

「笑顔のはらこめし」作詞・作曲 畠山有希さん:
「亘理町名物のはらこめしを思い浮かべて、ワクワクした気持ちで皆さんにご飯を食べてほしい」

亘理町はオリジナルの曲を聞いてもらうことで、郷土への愛着をより一層深めてほしいと話しています。
亘理町では、午後5時の時報も、15日から畠山さんら協力隊員が制作した楽曲「オモカゲ」に変更しました。
一方で、宮城県気仙沼市はこの防災無線による情報発信のあり方を見直す動きを進めています。