今年は、終戦から80年です。

RSKでは随時、戦後80年の特集を放送していきます。初回は「百万本のバラ」などで知られる歌手の加藤登紀子さん。全国ツアーで平和への想いを歌っています。岡山で開かれたコンサートの際に、大陸から引き揚げた当時の経験などを伺いました。

(加藤登紀子さん)
「1歳8か月で戦争が終わって、2歳8か月でもうちょっとで、3歳っていう頃に引き揚げて日本に帰ってきて、記憶があまりはっきりない。うちの母は、いろんな話をしてくれて、いつもどこに行っても『とこちゃん、とこちゃん』ってあなたはかわいがってもらってね。本当に運のいい子だったわ。もう、天下泰平って言ってくれて」

加藤登紀子さんは、太平洋戦争のさなかの1943年、当時、日本の統治下にあったハルビンに生まれました。しかし、満州国の主要都市として栄え、「東洋のパリ」と謳われたハルビンにも、次第に戦争の暗い影が忍び寄りました。

原爆1945年8月。広島と長崎に相次いで原爆投下。日本は戦争に敗れ、加藤さんは、2歳のとき家族とともに引き揚げました。