去年11月、知人の車を飲酒運転して道路わきの花壇に衝突させ、同乗していた男性にけがをさせたとして逮捕起訴された男の裁判が松江地方裁判所で13日に始まり、検察が懲役2年を求刑して即日結審しました。
道路交通法違反(酒気帯び)と危険運転致傷の罪に問われているのは鳥取県米子市の元会社員で現在無職の男(23)です。
冒頭陳述などによりますと、男は去年11月22日の夜、米子市内の飲食店や友人宅で飲酒後、さらに酒を飲もうと友人2人と共にその後輩の男性(20代)運転の車で松江市内に向かい、途中からは男が車を運転しました。
日が変わった23日午前1時半頃から午前5時頃まで男らは松江市内の店3軒で飲酒しました。
その後、後輩の男性が車で迎えに来たものの男が運転して米子に向かいました。
そして松江市西尾町地内の県道で制限時速40キロの右カーブに100キロで進入したため、車は曲がり切れず滑走して道路右わきの花壇に衝突横転し、乗っていた後輩男性の頭部に全治2週間以上のけがをさせたとしています。
裁判官から起訴内容に間違いがないか問われた男は「特にないです」と答えました。
そして、米子を出てからの記憶がないとし、ドライブレコーダー映像を「見せてもらって、しとるなと」と自分がやったと認めました。
また事故前にも年1、2回程度飲酒運転をしていて「心のどこかで大丈夫っていう気持ちがあった。」ドラレコで同乗男性が危ないと声を出していたことについても「酒をめっちゃ飲んでたと思う。気が大きくなっていたと」話しました。
そして今後飲酒運転や乱暴な運転は2度としないかと問われ「今回事故起こしてちゃんと反省したんで、最近も友達とかからの誘い全部断ってますし」と事故以降、飲酒していないと答えました。
一方、車の運転については現在も「仕事ではします。プライベートではほとんどしていないです。車の運転好きでしてましたけど今は全然してないです」とし「今回多分(運転)免許なくなるし、免許なくても良いような職場探している」と話しました。
さらにけがを負わせた男性や、花壇を壊した病院への賠償はまだ終わっていないが、今後進めて行くつもりだとしました。
最後に検察官が、男の犯行は危険極まりない行為で極めて悪質であり、動機や経緯に酌むべき点は何らなく、厳罰を持って臨み同種事案の発生を予防すべきなどとして懲役2年を求刑しました。
弁護人は、一貫して自白し反省しているなどとして執行猶予を付けるよう求め、結審しました。
判決は今月29日に言い渡されます。