宮城県栗原市花山にあるランプの宿がおよそ半年間に渡る冬季の休業を終え、5月1日から今シーズンの営業を始めました。春の訪れから新緑の季節へと移ろう秘湯の温泉宿をカメラが見つめました。
山あいの一軒宿が目覚める季節
県の北西部に位置する栗原市花山。今は木々の新緑に包まれています。

まだ雪の残る4月30日。秋田県境の山懐に抱かれた1軒の宿があります。湯濱温泉三浦旅館です。

5代目の三浦千空さん(36)はこの日、朝早く山から採ってきた山菜を選別していました。

三浦旅館5代目 三浦千空さん(36):
「シドケは山菜の女王と呼ばれている。今年は春の訪れがゆっくりなので、抜群にいい日だった。『ザ・山菜』という味。ちょっと癖のある爽やかな苦味がある」

大学の進学とともに地元を離れて、卒業後に東京で会社務めを経験した千空さん。28歳で再びふるさとに戻り、宿を経営する両親を支えています。