ロシア国内では軍の招集を拒み、国外に出る人が後を絶ちません。
この10月、ロシアから日本に逃れてきた男性がいます。男性の思いに迫ります。

■「プーチン政権のために死にたくない」動員逃れ…国外への脱出急増

招集から逃れようと、ロシア国外に脱出する人も急増している。隣国・ジョージアとの国境では…



ロシア人男性
「動員から逃げてきました。プーチン政権のために死にたくない」
「少なくとも今のロシアは、若者がとどまるには安全ではない」

日本にも、10月にロシアから逃げてきたばかりの男性がいる。東シベリアで貿易会社に勤めていた20代の男性だ。

動員を逃れ来日した男性(20代)
「ロシアには父、母、妹が残っています。つい最近結婚したのですが、妻もロシアにいます」

男性はこれまで病気などを理由に徴兵されずに済んでいた。そのため、18歳になって以降、定期的に徴兵事務所に呼び出されてはいたが、健康診断や名前の確認が行われるだけだったという。しかし…


動員を逃れ来日した男性(20代)
「『10月7日に徴兵事務所に来てください』という通知があったのですが、出頭すると、そのまま動員されてしまうのではと心配でした」

徴兵事務所に出頭しなければ警察に捕まるため、男性は家族のすすめもあり、動員令の翌日にロシアを出たという。

■予備役の男性の出国を制限 車で2000km以上移動も

ロシアは招集令状が出された予備役の男性の出国を制限している。



来日したロシア人男性が最初に目指したのはロシアとカザフスタンの国境。東シベリアからは、2000km以上。国境付近では、国外に逃れようとする人の姿が増えてきた。


動員を逃れ来日したロシア人(20代)
「国境に着くと、かなり長い車の列がありましたが、3時間程で出国できました。その2日後にはもっと多くの人が集まり、数日間 待たなければならなかったと後で聞きました。国境の検問所にはバスが停まっていて、中に徴兵事務所のスタッフがいました。列に並んでいる男性は全員、バスの中でパスポートを預けるよう指示されましたが、私は混乱に乗じて乗りませんでした。おかげで何事もなく、国境を通過することができたのです」

その後も男性は…

動員を逃れ来日したロシア人(20代)
「カザフスタンのパブロダルに行き、日本のビザがおりるのを待っていました。ビザを入手したらアルマティに行って、そこから(ウズベキスタンの)タシケントに行きました」


膳場貴子キャスター
「ここでウズベキスタンに行くんですね」

動員を逃れ来日したロシア人(20代)
「そして、タシケントから東京にきたんです」