迅速な救助につなげる”位置情報システム”とは
今回の発表会では、ライフジャケットを着用して救助を求めている人だけを確実に見つけられるよう、既存の位置情報システムと切り離した新しいシステムを開発したことが報告されました。位置が時系列で分かるようになっているほか、救助に向かう船舶などが色分けされるなど、地図上に救助に必要な情報が表示される仕組みです。
ガーディアン72 有馬朱美社長:
「一人ひとり人数がしっかり把握できること、位置情報に他が紛れ込まないこと、それで要救助者の数字が把握できる」
このGPSライフジャケットは、来月から南三陸町や九十九里浜の南に位置する千葉県一宮町など3つの自治体で試験運用が始まる予定で、本格運用に向けた準備が進むことになります。

ガーディアン72 有馬朱美社長:
「形にできたことで『ここまで来たな』と思うが、これからが本番。作ったものが生かせないと意味がない。これからさらに前に進ませていきたい」

東日本大震災の教訓を次世代に生かすため有馬さんの挑戦は続きます。
GPSライフジャケット導入に向けて位置情報を得るための受信機に5年間で300万円ほどの費用がかかるほか、ライフジャケット(フードとジャケット一体型)は1着6万7000円と、自治体の費用の負担は決して小さくはありません。
開発した有馬社長は、自治体での導入のハードルを下げるため補助金の適用など国の支援が必要ではないかと話していました。