「必ず味方はいます」同じような被害に苦しむ人へ向けた言葉も【女性のコメント全文】
今回、裁判をしました。残念ながら、最高裁もまた、私の請求を認めてくれませんでした。
父は、法廷に一度も出廷せず、尋問にも来ず、不誠実にも、裁判に向き合いませんでしたが、裁判をしたことで、父の本性がしっかりと見えました。私の受けた被害を、「無かった」ことにしないことができました。
また、今回裁判を戦う中で、様々な知識を得て、私自身の生きづらさ、苦しさの根元がわかって、自分の性格や、考え方だと思っていたものが、性被害の後遺症であることもわかりました。私は今も、少しずつ、自分を理解し、気持ちの整理をしています。
本当の自分を見せず、又は隠した状態で、社会に紛れて、普通を装って生きるのは、とてもつらく、苦しく、エネルギーがいります。家族からひどい目に遭って、誰にも言えず苦しんでいる人もたくさんいると思います。
今回、私の請求が棄却されたことで、「昔のことだとやはり時間切れなんだと判断される」と知って、絶望してしまった人もたくさんいると思います。私自身も、「切り捨てられた」という感覚です。
感情も知識追いついていないうちに被害に遭って、ようやく人に話せるようになった時には、「時間切れ」。助けてくれない、誰も救ってくれない。司法の役割は何だと問いたいです。私は、そして他のたくさんの被害者は、やり場のない気持ちと一生生きていかなければいけないのでしょうか。
でも、絶望はしないでほしいです。
私が生きてきた時代は、まだ、家庭内での性被害についての情報が少なく、支援もほとんどありませんでしたが、今は、違います。法律も改正され、家庭内で性被害があることは、社会的に認知されています。支援の方法もあります。
私のように、過去に家族から性被害を受けた人でも少しでも苦しさが変わるかもしれません。一人で悩み、絶望して、悲しい選択をしないでください。どうか、助けを求めてください。
辛くても、話をする場があるだけでも、少しは救われます。話をするだけでも、気持ちが少しだけ救われるかもしれません。必ずあなたの味方はいます。
どうか、助けを求めてください。