習近平氏の新たな戦略

一方、東京女子大学の家永真幸教授は「習近平氏は世界各国でパンダ外交をより“戦略的に多角化している”」と指摘します。
パンダが貸し出された国々は、習近平体制以前は14か国でしたが、習近平体制になると、新たに8か国が加わっています。
近年はアジアやヨーロッパの国々にも広がり、これは習氏が進める経済圏「一帯一路」とも重なります。

家永教授は最近のパンダ外交について、「アメリカと対抗できる経済圏をつくることを目指す国際戦略の表れ」と指摘しています。
今後、日本に新たなパンダがやってくるかどうかについては、「日本政府の対中政策や、民間のパンダ歓迎ムードなどを見極めながら判断されるだろう」としています。
中国のパンダは単なる「客寄せパンダ」にとどまらず、外交官としての任務も背負わされているようです。
