「じゃあ、僕たちにやらせてください」

完成した三条落差工魚道と中筋さん

(中筋さん)「じゃあ、僕たちにやらせてくださいと。僕たちは魚道を設置させてもらっているんです。知恵を絞って、手間をかけてでも、ボランティアの市民の皆さんとこうして毎年集まって作業する。何より楽しいじゃないですか。アユのため、京都のため、人の喜びのため、にやってるんです」

魚道を遡上するアユ 2017年 撮影:中筋さん

今年はすでに三条大橋堰と今井堰に魚道が設置され、次は5月18日、丸太町大橋堰でも設置が予定されています。そこには地元の小学校の先生やデパートの担当者も参加する予定ということです。

執筆者:尾㟢豪 MBSプロデューサー(事業局)
京都大学農学部水産学科卒。元報道局解説委員。これまで情報番組を中心に『お魚博士』として、テレビ・ラジオで20年に渡り生き物に関するニュースを解説。2010年には、絶滅種クニマスの発見に関わり、一部始終に密着したドキュメンタリー番組『クニマスは生きていた!〜“奇跡の魚”は、いかにして「発見」されたのか?〜』で、放送文化基金本賞、科学技術映像祭内閣総理大臣賞、など五つの賞を受賞。MBSの深夜バラエティ番組『Aぇ!!!!!!ゐこ』に生物監修として関り、2022年、道頓堀川で絶滅危惧種ニホンウナギの生存確認に初めて成功、論文として記載した。