水俣病の公式確認からきょう1日で69年です。
去年、患者団体などとの懇談会で環境省の職員が発言途中でマイクを切った問題を受け、浅尾環境大臣は1日、鹿児島県長島町・獅子島の患者と懇談し、改めて謝罪しました。

(浅尾環境大臣)「昨年の5月1日の際には、マイクを切る不適切な運営があったことに対しお詫びを申し上げます」

水俣病の患者は熊本と鹿児島で2284人が認定され、現在も1271人が県や国に患者認定を申請し、審査を待っています。

水俣病をめぐっては去年、患者団体などとの懇談会で、環境省の職員が団体側の発言途中にマイクを切ったことに批判が集まりました。その後、当時の環境大臣が謝罪し懇談をやり直しました。

この問題を受け浅尾環境大臣は30日から患者団体などとの懇談に臨んでいます。

1日は長島町・獅子島の団体の滝下秀喜会長らと懇談しました。

(水俣病被害者獅子島の会 滝下秀喜会長)「自分たちが被害者だと思っている人がまだいる中で、どうしたら最終的な救済ができるのか」

30日からの懇談では患者・被害者団体から、法律に基づいて国が行う健康調査について指摘が出ました。

団体側は水俣病の症状を訴える人が、どの地域まで広がっているのか範囲の特定を求め、不知火海沿岸の地域に住む人たちの健康調査をすべきとしています。

しかし国は、健康調査は「被害があるかどうかを調べるものではない」として議論はかみ合わず、両者の溝が明らかになっています。